木造 阿弥陀如来立像
紹介文
本像は、高さ96cm、桧材の寄木造の漆箔押で、舟型光背と蓮華三重座(蓮台)とからなっている。阿弥陀如来像は、上体をやや前方に屈し、右手を挙げ、左手を垂下している。螺髪(頭部)は粒状に彫られ、顔の輪郭は丸く、目は三日月形に細長く伏し目がちで、衣文線の刻みは浅く円味をもった長い曲線であるなど、これらの特徴から、平安時代末期の作といわれている。なお、この像には、江戸時代に補修した跡があり、足部に破損、箔剥などが見受けられ、光背と蓮台は後代の作とされている。
光善寺は、天正3年(1575)建立され、当初は高山寺と称し、慶長7年(1602)に光善寺と改称、京都知恩寺の末寺にあたる。仁王門、鐘楼門及び経蔵は、宝暦年間(1751~1763)に建てられたものといわれる。